熊倉製作所 社長ブログ 新潟県田上町、熊倉製作所社長”くまかつ”のブログ

スズメ以外の鳥が

庭に二羽の鳥が来ました。
竹色なのでウグイスかなとおもって
カメラについている最大の望遠で撮ってみました
一羽は離れていたので撮れませんでしたが
はっきりわかりません。

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拡大画像を楽しみにしていると
図鑑で確認をしなくても
はっきり判る鳥でした。

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シジュウカラやヤマゲラも見かけますが
すぐに飛び立ってしまうので
なかなか撮ることができません。

置いたひまわりの種には
まだどの鳥も見向きもしません。
置き方を変えたり、いろいろ試して
みないとダメみたいですね。

餌付けには
まだまだ時間がかかりそうです。

鍛造品について

以前、ロストワックス精密鋳造の話を書きましたが、今回は「鍛造」の話を書いていきます。

金属をある程度の形にするには、大きく分けて「鋳造」と「鍛造」の2つの方法があります。

板状、棒状、管状のものであれば圧延など別の方法となりますが、ここでは塊状のものを対象として説明します。

鋳造、鍛造いずれの方法も細かい成形はできない(特に鍛造)ため、鋳造あるいは鍛造である程度の形にした後、

弊社で行っているように切削加工を施して本来求める形にします。

まず鋳造についてですが、型をつくっておいて材料となる金属を溶かして流し込み、金属が冷えて固まると、

求めていた形となります。

溶かしたチョコレートを型に流し込んで、冷えて固まるのを待つのと同じですね。

以前ここに書いた「ロストワックス精密鋳造」も、この鋳造の一種です。

一方、鍛造はどのように成形するかと言うと「叩いて」成形します。

テレビで一度はご覧になったことがあると思いますが、真っ赤になった鋼をトンカチ(鎚)で叩いて日本刀をつくる刀鍛冶も鍛造です。

(ただし日本刀づくりで叩くのは、不純物を取り除いたり、層を形成させたりと成形以外の目的もあって叩いていますが)

<鋳造の工程>
鋳造品
 

<鍛造の工程>
鍛造品
 

ではそれぞれの相対的な長所、短所をみてみましょう。

鋳造と鍛造の違い
 

このように書くと「大量生産品は鋳造」という感じがしてしまいますが、エンジン部品など強度が必要なものは、

大量生産であっても鍛造で造られます。

熊倉製作所でも油圧機器の部品など様々な鍛造品の切削加工を多く請け負っています。

鍛造品の加工部品
 

散歩&ISO審査

近所にカメラをもって散歩する
ことを始めました。

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新たな発見が
近所のお寺に立派な仁王像が
ありました。

フキノトウでビッシリの
空き地があったり
春を感じることが出来ました。

会社では先週3年に一度のISOの
更新審査がありました。
有効に活用されていることが
確認できましたし
改善点も見つかりました。

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マクロレンズ

マクロレンズで自宅にある花を接写

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自宅の庭に小鳥よせのひまわりの種を置いてみました。
どんな鳥が来るか楽しみです。

野鳥観察会

今年最初の屋外写真撮影に
地元の護摩堂山での野鳥観察会の写真です。
ヤマガラが手のひらのエサ取りに乗ってきました。

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3メートルくらいの雪だるまが茶屋の脇に、表と裏で顔が違いました。

運動不足解消と写真撮影ができて良い野鳥観察会でした。

特撮セット

少し写真の投稿を休んでいましたが再開です。

昨年のスタートは特撮のセットの展示に行ってきました。
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昔懐かしいウルトラマンなどの手作り特設セットです。

展示の最後に撮影可能なセットがあり撮る事が出来ました。

日本最高積雪を記録した駅

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長野の飯山に高橋まゆみさんの

人形を見に鉄道の旅に出かけました。

途中駅でのひとコマ、色々なことに出会える

旅の楽しみのひとつのスナップ写真です。

人形はほのぼのとした気持ちになれますよ。

飯山駅は今年の北陸新幹線開通にむけて

隣に新築中でした。

ロストワックス

熊倉製作所が切削加工を行う素材として「ロストワックス」があります。

素材と言っても鉄のロストワックス、ステンレスのロストワックスなど様々な金属があり、正確には素材というよりも製法です。

「ロストワックス精密鋳造」とも呼ばれますが、その名が表すとおり鋳造の一種です。

一般的に鋳造とは「型に溶かした金属を流し込んで」成形する手法です。

このロストワックスも同じように型に溶かした金属を流し込むわけですが、一般的な鋳造とは型の作り方が異なります。

以下に図を使って、大雑把なロストワックスの工程を説明します。


ロストワックスの工程
ロストワックスの工程

実際にはもっと多くの工程があり、さらには「ロウ原型をつくるための型」(最終的な製品から見ると「型の型の型」ということになります)を作ることが多いのですが、ここでは説明しません。

「ロウを溶かして取り除く」という工程がありますが、この工程「ロウ(ワックス)を取り除く(ロスト)」がロストワックスの語源となっています。

しかし、最後の「型を壊して材料を取り出す」がロストワックスの最も大きなポイントです。

一般的な鋳造では、型は再利用するため「壊さずに」取り出します。

一般的な鋳造の型の取り外し(型を壊さずに取り外す)

一般的な鋳造の型の取り外し

型を壊して取り出すと何がいいのか?

それは「成形できる形状の自由度が段違いに高い」という点にあります。

型を再利用するために壊さずにはずすということは、型をすんなりと抜けるよう製造するモノの形状を工夫する必要があります。

とは言っても当然ながら型の都合よりモノとしての必要な形状が優先されるため、鋳造で造りきれない部分は切削加工などで二次加工を施します。

ロストワックスも100%どんな形状でも対応できるわけではありませんが「型から抜く」ということを考慮する必要がないため、一般的な鋳造と比べると格段に複雑な形状に対応することができ、二次加工の量も少なくて済みます。


熊倉製作所が加工しているロストワックス製品(ステンレス SCS13)

熊倉製作所が加工しているステンレスのロストワックス製品

このように、ロストワックス精密鋳造の「精密」は型の外し方によるところが大きいわけです。

先ほど、ロストワックスは名前が表すとおり「型の作り方が異なる」と書きましたが、このように本質的には「型からの取り出し方が異なる」と言った方がいいかもしれませんね。

熊倉製作所ではロストワックス製法などによる異形状の部品を自社考案の冶具製作により短納期、高能率加工も得意としています。

お困りの際はぜひご相談ください。

ステンレスの快削材について

これまでの記事の中でも、ステンレスは基本的に切削加工がしにくいが、数あるステンレスの種類の中には切削加工のしやすい「快削材」あるいは「快削鋼」なるものも存在すると書いてきました。

今回はそのステンレスの快削材について見てみましょう。

「快削」とはその字のごとく切削しやすいということですが、もう少しミクロ的に快削を考えると、
・切削そのものがしやすく
・切削くずが剥がれ落ちやすく
・剥がれた切削くずが刃物にくっつきにくい
ということになります。

これらを実現するためにSUS304などのステンレス鋼に対して成分を調整し、快削ステンレス鋼がつくられます。
(「切削くずが刃物にくっつきにくい」はどちらか言うと刃物側の話ですが)

例えば、SUS303は快削ステンレス鋼と呼ばれるもののひとつです。

切削しやすいということは、精度を出しやすいということでもあり、精密機械部品によく使用されます。

SUS303は最もメジャーなステンレスのSUS304とは規格の数字が1つ違うだけのようですが、何が違うのでしょうか。

SUS304は主成分はもちろん鉄で、クロム18%、ニッケル8%が含まれていますが、SUS303はこれに、モリブデン(Mo)が添加されます。
ただし、ここまではあくまでJIS規格としての話で、各ステンレス鋼材メーカーはさらにSe、Te、S、Cu、Pbなどを添加して、いろいろな快削材を提供しています。

ここではSUS303を例にとりましたが、同様にステンレス快削材はSUS430をベースとしたSUS430Fなどもあります。

主なステンレス鋼、快削鋼の成分
JIS規格 主な成分
SUS303 Cr(17~19%)、Ni(8~10%)、Mo(≦0.6%)
SUS304 Cr(18~20%)、Ni(8~10.5%)
SUS430 Cr(16~18%)
SUS430F Cr(16~18%)、Mo(≦0.6%)S(≧0.15%)

ここで添加される快削成分は、従来より鉛が使われることが多かったのですが、なるべく鉛以外のものを使用する鉛フリーの流れにあります。

鉛フリーの流れははんだなど、ステンレスに限ったことではありませんが、実はステンレスの快削材づくりにも大きく関係のある話なのです。

このわずかな快削成分が、切削加工能率を倍にもします。もちろん、普通のステンレス鋼材よりも高価ですが。

以前にも書いたように、刃物もステンレスに合わせたものを選ぶ必要があると書きましたが、素材もわずかな成分の違いで切削加工のしやすさに大きく差が出てくるのです。

また今後もステンレスの切削加工について書いていきたいと思います。

ステンレスの工具との親和性から見た難削材特性

先日、ステンレスは難削材のひとつであるという記事を書きました。

その理由としてステンレスは

・熱伝導率が低いため、切削加工時に発生する高熱が逃げにくい、

・加工硬化性がある

という話をしました。

今日は、ステンレスについて「工具との親和性が高い」という特性から見た、ステンレスの削りにくさについて書いていきます。

まず「工具との親和性が高い」とはどういうことでしょうか?

要するに「くっつきやすい」ということですが、

切削加工においてもう少し具体的に言うと、「切削くずが工具に溶着しやすい」ということです。

また、切削くずが工具に溶着した後、工具は加工を続けているため、切削くずはすぐに取れてしまうのですが

このときに、やはり切削くずと工具の親和性が高いため、材料は工具の一部分をはがしながら脱落していくことがあります。

これを「チッピング」といいます。

中には、切削くずが工具からすぐには取れず、工具に溶着したまま工具(刃物)の一部となって材料を削ることもあります。

こうなると、材料を削るのは本来の刃物ではなく「余計な出っ張り」ということになり、

加工精度も落ちてしまいます。

したがって「いかに材料(ステンレス)と工具の溶着を抑えるか」が品質の面でも、コストの面でも

ステンレス加工のポイントのひとつとなります。

では、どのようにして溶着を抑えるのか。

まずは刃物選びです。

刃物の素材だけでなく、切削くずを溶着させずにスムーズに逃がしてやることのできる形状が大事です。

次に切削油選び。

ステンレスに限らず、切削加工において切削油を使う理由として

「冷却機能」「潤滑機能」「抗癒着機能」「切削くず排除機能」の4つの機能を目的として使います。

切削油選びは材料だけでなく加工方法によっても変わってきますが「ステンレスの工具との親和性の高さ」の観点からは抗癒着機能が重要ということになります。

ただし、前述のようにステンレスは高熱が逃げにくいので冷却機能も重要ではあるのですが・・・。

また、今後もステンレスや切削加工について書いていきたいと思います。

ステンレスの切削加工

熊倉製作所では様々な素材の切削加工を行っていますが、

得意としているもののひとつがステンレスの切削加工です。

熊倉製作所のある新潟県の県央地区(三条市、燕市周辺)はステンレス製品を扱う会社が多い地域です。

ステンレスは「さびにくいので食器やキッチンまわりなどに使われる」ということはみなさんもご存じだと思いますが、

切削加工の観点からステンレスの話をしてみましょう。

ステンレスは鉄とクロムの合金ですが、クロムの比率や、ニッケルなど他の成分の配合具合によって

「SUS304」「SUS403」などの種類がありますが、一般的にステンレスは難削材のひとつとされています。

(中には切削しやすい種類のステンレスもあります)

そのため、ステンレス加工用の刃物もあります。

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なぜステンレスは切削しにくいのでしょう。

ステンレスの特性として、切削加工時に発した高熱が逃げにくいという特性があります。

高熱を発すると・・・

(1)刃物の摩耗が早くなります。

(2)ワークが熱により膨張します。

となると、

加工精度が出しにくい

ということになります。

さらには、ステンレスは「加工硬化性が高い」という特性もあります。

要するに「加工すればするほど(力を加えるほど)固くなる」ということです。

ちなみに、加工硬化性を表す数値のひとつに「n値」というものがありますが、

アルミニウムが0.27であるのに対し、ステンレス(18-8)は0.50と約2倍です。

当然ながら、刃物を頻繁に交換することが必要になるため、加工に要する刃物代もかかってきます。

したがって、鉄やアルミニウムなどと比較して、ステンレスの切削加工費用は一般的にかなり割高になります。

ただし、長年やっているとステンレスを切削加工するためのノウハウもたまってきます。

熊倉製作所でもステンレスの切削加工は長年やってきており、

高い加工精度のものを、鉄やアルミニウムなどとそれほど差のない加工賃で提供しています。

もしステンレスの切削加工でお困り(品質・コスト)の際は、ぜひ熊倉製作所(0256-52-1673)にお声掛けください。